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仮想通貨取引場の新規登録


今年3月、仮想通貨取引業界に新たな動きが生じました。

昨年末に大規模な不正流出事件があってから厳格化していた政府の審査を経て初めて、新規参入企業が登録業者として認定されたのです。

このことは一体、仮想通貨取引業界全体にとってどのような意味を持つのでしょうか?

今回は、仮想通貨取引場の新規登録やそれにまつわる情勢について、詳しく解説していきたいと思います。

IIJ系の登録が初の新規登録となった

2019年3月、金融庁はインターネットイニシアティブ(IIJ)系企業の傘下にある「ディーカレット」を、資金決済に基づく仮想通貨交換業の登録業者として正式に認定しました。

2018年1月に大規模な仮想通貨流出事件があって以降、新規参入企業として初めての登録業者となります。

ディーカレットはIIJ系企業に加えて伊藤忠商事、野村ホールディングス、大和証券などが設立した企業であり、キャッシュレス決済といったフィンテック技術を研究する事業を行なっています。

有名な大企業が多く設立に関わっていることもあり、フィンテックの分野で大きな注目を集めています。

今までの規制の背景、コインチェック事件の波紋

仮想通貨を扱う業者に対して登録制が導入されたのは2017年4月のことですが、金融庁は2018年1月に登録の審査基準を厳格化しました。

規制が厳しくなった背景には、前述のようにコインチェックによる大規模な仮想通貨不正流出があります。

事件以降、バブルに沸いていた仮想通貨市場は一気に冷え込むとともに、仮想通貨交換業界自体に停滞感がただよう期間が続きました。

トラブルに備えた規制は必要ではありますが、仮想通貨業界の発展という観点ではマイナス要素となるかもしれません。

コインチェックの仮想通貨流出事件

2018年1月、仮想通貨の取引所サービスを行う「株式会社コインチェック」において、仮想通貨「NEM(ネム)」による顧客資産がクラッキングにより取引所から外部に送金され、さらに別口座に移転されるという事態が発生しました。

これにより、日本円にして580億円相当のNEMが不正流出したとみられています。

状況を知った顧客の間では大騒ぎとなり、東京都渋谷にあるコインチェック本社には大勢の人が詰めかけ大混乱となりました。

また、この事件の影響でビットコインをはじめとした他の仮想通貨も大きく下落しました。

クラッキングの被害というリスクから仮装通貨全体への信用が揺らいでしまったという点で大きな意味を持ちます。

この事件は、テレビや新聞、ネットニュースなどで大々的に報道されました。そのため、よく覚えているという方も多いのではないでしょうか。

既存業者の検査が優先

コインチェックの事件が起きてからの半年間は、新規業者より既存業者の検査が優先されていました。

そのため長期間に渡り新規業者が審査を突破しないという状況が続いていました。

しかし、ディーカレットが今年3月にとうとう審査を合格しました。

事件以来、新規業者で初めて合格したのがディーカレットなのです。

新規登録の意味合い、市場が再び動き出した

今回、「ディーカレット」が政府の新たな基準をクリアして仮想通貨交換業の登録業者となったことには、仮想通貨交換業界全体にとって大きな意味があるといえます。

この動向を受け、日本における仮想通貨の流通はより活発になっていくのではないかと期待も高まっています。

事件以降金融庁は規制を強めている

コインチェックの仮想通貨流出を受けて、金融庁の審査は以前よりも厳格なものとなっています。

新しい審査基準では、不正アクセス防止策などに加えて、事業計画や資金洗浄(マネーロンダリング)対策にまで立ち入りを含めて検証するなど、厳しい規制を設けるようになっていました。

事件を受けて規制が強化されたため、今後は審査を通過するのがより難しくなったといえるのではないでしょうか。

厳しくなった新規登録の審査を通過した意味

それほど厳しくなった審査を通ったということは、利用者の安心・安全がこれまでとは段違いのレベルで保証されたということになります。

さらに今回の審査結果からはキャッシュレス決済を推し進めていきたい政府の狙いも感じられ、金融庁が仮想通貨の普及に対して積極的なスタンスをとっていることも伺えます。

事業者目線では厳しくなった規制に苦労することになるかもしれません。

しかし利用者目線で考えると、これまで以上の安全性が確保されていることの証としてポジティブに捉えることもできます。


まとめ

2018年の大規模な不正流出事件を受け規制が厳格化して以降、新規参入業者として初めてディーカレットが正式に登録業者になりました。このような政府の動きを受け、冷え込んでいた仮想通貨市場が再び動き出していくと考えられています。

まだまだルールが整備途中の仮想通貨交換業界ではありますが、今年6月にFATF(マネ・テロ対策に関する国際的な政府間会合)が世界基準のガイドラインを策定するということもあり、今後の業界の盛り上がりが予測されています。



記事の参考URL

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42887130V20C19A3EE9000/

https://bitcoin-valley.com/structure/money-partners-to-establish-its-subsidiary-fully-devoted-to-crypto-exchange/

https://japan.cnet.com/article/35134934/